藍鉄鉱の思い出(ラビットペブル鉱物標本販売)

藍鉄鉱の産出タイプとして、鉱脈からのものと堆積粘土中からのものに大別されるが、今回、対象にするのは、後者の話としたい。

この鉱物は、どちらかと言えば普遍的に産するが、水晶などと違い、産地特有の顔を持っている。だから、ある産地の藍鉄鉱の標本を、まったく別の産地ですと偽ってもすぐに見破られてしまう。

京都府 小栗栖 産

現地に同好会で行った折は、殆ど産出しなかったが、それから一年後、夏休みに入ってすぐに訪れた。梅雨の大雨で粘土のみ流れて、崖に、たくさん藍鉄鉱が露出していた。あれほど沢山あったのに、磨いたり、友達にあげたりして、結局これ1ヶしか残っていない。ここの産地のものは堅牢で、中心部の空隙は狭く、殆ど結晶は見られない。最も外側には結晶が見られるが、藍鉄鉱に成きらず褐鉄鉱で残っている。

奈良県 登美ヶ丘 産

今は、登美ヶ丘は団地らしいが、数十年前に造成工事中であった。春が来て間もない頃であったが、夏のような日差しが照り付け、同好者は果敢に掘る。粘土とはこんなに硬いものかと皆が思ったハズである。スコップでは無理。暑さでふらっとした時だった。小山の頂点からから一抱え程ある粘土が下へのそりと崩れた。皆、粘土と思って油断していた。数人の集合を直撃。先輩の腕時計のガラスが飛んで、針がぺしゃんこになったと後で聞いた。数万年の闇から覚めた藍鉄鉱は、真っ白。陽光を浴びると次第に青くなる。 採取した人は、青くならないように布でくるんでいた。しかし、眺める時、光に当たってしまうので、白を保つのは難しい。ここの産地のものは、脆く、結晶が中心部から外側へ放射状に延びる特徴的な形態を示す。

<ラビットペブル鉱物標本>

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